世の中にユニバーサルデザインが増えればいいなぁと強く思う今日この頃。
最近、祖母の手を引きながら歩いたり、車いすを利用することが多く、バリアフリーの大切さに再び気づかされたのです。
子供が小さかった頃は歩道の狭さや段差、公共交通機関利用時の不便さ等感じていたのに、子供が大きくなるにつれて、そんな気持ちも薄らいでました。
ところで、バリアフリーとユニバーサルデザインの違いをご存じですか?
バリアフリーは障害者・高齢者などの生活弱者のために、生活に障害となる物理的な障壁の削除を行うという、過去の反省に立った考え方で進化してきました
ユニバーサルデザインは、障害者だったロナルド・メイス氏が、バリアフリー対応設備の「障害者だけの特別扱い」に嫌気がさして、最初から多くの方に使いやすいものを作る設計手法として発明されました。
ひとつ例を挙げて考えてみましょう。建物玄関前の段差について注目します。 玄関前にある段差にスロープを付けるのはバリアフリーの考え方です。一方、ユニバーサルデザインでは、設計時点からスロープを計画し作りあげる事となります。しかし、どうでしょう。完成した入口は全く同じ形状なのです。これが混同しやすい理由なのかもしれません。
バリアフリーは、障害者・高齢者などに配慮されて策定していますが、ユニバーサルデザインは、個人差や国籍の違いなどに配慮しており、全ての人が対象とされています。また、普及の方法も大きく違い、バリアフリーは法律等で規制する事で普及させる「行政指導型」ですが、ユニバーサルデザインは、良いものを褒めたたえ推奨する「民間主導型」と大きく異なっております。
バリアフリーとユニバーサルデザインは、それぞれがハード整備とソフト事業の2種類に分けられます。ハード整備とは、物理的に都市基盤や建物、乗り物、築造物などを整備する事を指し、ソフト事業は心の啓発(教育)と言われております。
◆歩道、自転車専用道路、車道と別れていたら、すべての人に安全ですね。
こういう道路が増えるといいですね。
◆車いす専用は多く見かけますが、ベビーカー専用は中々ありません。
車いすマークは気が引けてしまうお母さん方もこれなら堂々と停められます!
◆多目的トイレももう少し普及して欲しいですね。
◆便利な品々
電動アシスト付のカートもあるんです!
重いお米や牛乳もラクラク♪
簡易手すり、後付可能タイプ
ハンドルの向きが変えられる包丁
固いキャップもラクラク♪
お箸の練習に
お世話になった方、多数ではないでしょうか?
年々たくさんのバリアフリー、ユニバーサルデザインが生み出されています。
「多くの方に使いやすいものを作ってあげよう」というユニバーサルデザインの思想には『心のやさしさや思いやり』があります。また、「障害者、高齢者等が安全に円滑に利用できるだれもが住みよい福祉のまちづくり」を行うバリアフリーにも『心のやさしさや思いやり』があります。
この共通する『心のやさしさや思いやり』の精神は、「すべての人を個人として尊重し、思いやりの心を持って助け合う態度を育て、共に生きる人間の心の育成を目指す」福祉のこころの育成に通じているのです。
このように、バリアフリーとユニバーサルデザインとは、異なる考え方に基づいて生み出されたものではありますが、両者とも、すべての人が「福祉のこころ」をもつことにより、ハード事業だけでは足りない部分を補うという点では、共通していると言えます。